2008年7月24日 (木)

台湾で「マグロ」を見た

タイトルを見て、渡哲也主演ドラマ『マグロ』を思い出した方、残念ながら違います。
台湾でもDVDが売ってたので、買われてはいかがでしょうか。
…台湾の誰に向けて売ってるんだろう、あのDVD。

マグロ漁船と、マグロ漁師達の生き様を追ったドキュメンタリー。

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(クリックすると拡大します)

が、新竹の食堂入ったらやってました。
麺類をすすりつつ、こういう映像を見ると、
もはやここが北九州の港町だ、と言われても、
そんな気がしてくるから不思議です。言われてませんが。

実はこの番組、日本の人たちの中ではひそかに話題の一本です。
なぜなら、しょっちゅうやってるから。

台湾では近年、政府も推進する関係で、
デジタル放送が普及しつつあります。(私も部屋で見てます)。
ですが、いまだ主流はケーブルテレビです。
画質も悪くないですし、何より百数十チャンネルがほぼ契約料だけで見られますから、
たかだか十数チャンネルしかないデジタル放送では敵わず、
今のところ車の移動中など、限られた場面にしか普及していない、
というのが正直なところのようです。

そんな状況のためか、ケーブルテレビでは各チャンネルが、
様々な特徴を出した番組構成をしています。
キー局に当たるような大きなテレビ局では、
バラエティ用、ニュース用、映画用などといったように、
番組の種類によって同じ局でいくつもチャンネルを持っています。
もちろん、特定の種類に絞って放送するチャンネルもあります。
アニメしかなかったり、子供番組しかなかったり、
映画しかなかったり、旅番組しかなかったり、
格闘技中継しかなかったり、仏教法話しかなかったり。
冒頭のマグロ番組は、日本番組専門チャンネルの一番組のようです。

しかし、こんなことを聞きますと、
「そんなにチャンネルあって、番組はどうすんの?」とお思いの、
テレビに詳しい方もいらっしゃるでしょう。
そう、地上デジタル放送に伴う多チャンネル化の中で、
日本でもコンテンツ不足が問題になりつつありますが、
台湾はその問題を、日本では思いつかないような方法で、
いち早く解決しているようなのです。

その秘訣とは、再放送の普遍化。
たとえば一つの2時間枠ドラマが、
夜・午後8時~10時
深夜・午前0時~2時
昼・午後1時~3時
と、三回放送されたりします。

2時間ドラマですと枠が長いこともあり、せいぜい2~3回が限界ですが、
ニュースチャンネルあたりになりますと、
「朝のニュース」を昼まで、平気で5~6回くらいは繰り返し再放送します。
もちろん内容は全く同じ。
時間帯が違うんだから見る人も違うだろ、と割り切ったものでしょうか。

見る側も特に文句がないところをみると、それでいいものなのでしょう。
同じ番組をやたらにやっているのはつまらないようですが、
逆に言えば、一回見ればもう見なくていい、ということ。

たとえ見逃しても、どうせまたやるだろ、と思えるので、
あの番組のあのシーンを見逃したくないから、
一日中テレビにずっと貼り付いている、などという必要が少ないわけです。
生活が必要以上にテレビに規定されずに済みます。
見る側としては意外に良い制度かも知れません。

国内作成番組がこんな具合ですから、外国で制作された番組につきましても、
放映権を一度買ったなら、とにかくガンガン放送します。
同じ枠で、同じものを、毎週放送していることすらあるようです。

そんなわけで、くだんのマグロ番組も、
テレビ界を回遊し「伝説」となったわけです。
よろしければ日本のテレビウオッチャーの皆様も「伝説の番組」を求め、
台湾へおいでになってはいかがでしょう。

…あ、テレビウオッチャーって、
そういう番組ハンター的なものではないんですか。
勉強になりました。

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2008年7月23日 (水)

前向きな魚ども

昨日に続き、海鮮料理の店の話です。
とは言っても、店内や料理の話はほとんど書いていないので、
店にとってプラスになる情報なんでしょうか、これ。
聞かれても困ると思うので、まあ気にせず行きましょう。

昨日ご紹介した看板 以外にも、
店が打ち出す海鮮イメージは、外装全面に押し出されています。
店の窓は大きい一枚ガラスになっていますので、
大きな魚の写真が全面に貼り出されて、店全体が一つの水槽のようです。
エビ、カニ、貝、タコなどが揃ってお出迎え。
誰がどうみても海鮮料理の店、としか言いようのないたたずまいです。

おっと、肝心の魚を入れるのを忘れてました。
もちろん鯛などの、立派な写真も貼ってあります。

しかも面白いことに、宣伝に一役買えるのが嬉しいものなのか、
これらの魚はやたらに前向きです。

え?
魚にはほとんど表情がないのに、
しかも動きもない一枚の写真で、
前向きかどうかなんかわかるわけがない、ですって?

わかるも何も、誰がどう見ても前向きなんですから。
私だって、間違うことはいくらもありますが、
いくら何でも、何の確信もなく断言したりはしません。
間違いなく前向きなんです。

ほら。

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(クリックすると拡大します)

うん、誰がどう見ても、実に前向きです。
こんな前向きな魚たちには、日本ではなかなかお目にかかれませんでしょう。
私も初めて見ました。

こうやって、現実に前向きな魚を見せつけられると、
いかに日本の魚は横向きで、
それがいかに当たり前と思い込まされてきたかを思い知らされます。
そう、魚は前に泳ぐんですから、前から写真撮ったっていいんです。
…まあ、正直なところ私には美味そうに見えないわけですが。
それはまた別のお話。

あるいは前向きにしたいわけではなくて、
動きがあることの表現として、体を曲げた写真を選ぶことで、
おのずと魚が前向きになっている、ということでしょうか?
日本の尾頭付きなんかも串で動きあるような刺し方したりしますし、
似たような発想はなくもない気がしますが。
どうも理に適いすぎて、えらい場所にたどり着いた感じが素敵です。

あるいは何か別の理由でもあるのでしょうか。
横向きなのは言葉の語呂として不吉だ、とか。
別の海鮮料理の店でも、前向きな魚の看板は見かけたので、
何かしらの理由はあるような気がします。

まあ理由が何であれ、この見た目は面白いのでいいですが。
何かご存知の方は、ぜひお教えください。

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2008年7月22日 (火)

活きる(猛烈に)

オー! モーレツ!
というのは、古いコピーとは言え、
カタカナにするなんて上手いことやったな…と思って、
ちょっとyoutubeなど見てみたら、普通に「猛烈」と書かれていました。
あれ、いつから誰がカタカナにしたんでしょう?
むしろ、あの時代を表現するものとして、
カタカナを使って表記した人がいるならすごいような気がします。
個人的には、「いつの間にかカタカナになっていた」方がすごいとは思いますが。

まあ、日本の昔の話はいいのです。
私が言いたいのは、今の日本では漢字を使うと、
妙に力強かったり堅苦しかったりするように見える、ということです。

当たり前ですが、この見え方を生んでいるのは、
漢字に堅いイメージを伴う日本の人の漢字の使い方なわけです。
ですから、漢字だけ使っている人たちには「そんなことねーよ」で済む話。

台湾や大陸では、基本的に漢字しか使えませんから、
当然、たいていのことは漢字で書いています。
柔らかさやくだけた感じも漢字で表現されていますから、
その辺を日本の人が見ると、妙な違和感を感じてしまうことがあります。

そんな違和感を、身近ではっきり感じるのが食べ物。
しばらく前にご紹介しました「消化餅」も、妙にガチガチとした印象を受けます。
漢字が日本語話者に与える「理に適った感じ」がそうさせるのでしょうか。

先日、海鮮料理の店に行きました。
学生街にあるということもあってか、それなりに手頃な値段で、
なかなか豪勢に皿が並ぶのは面白いものでした。

店頭では日本と同じように、
水槽を並べて泳ぎ回る魚を見せたり、
冷凍ケースに今日仕入れた貝を山盛りにしたりと、
魚介類の新鮮さのアピールを欠かしません。

実物のディスプレイは日本以上と言ってもいいですが、
もちろん、看板も青を多用しして、「海鮮の店」をこれでもかとアピールしております。
こんな具合に。

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(クリックすると拡大します)

生猛活海鮮。
うっかり油断して入っていくと、
エビの角にひっかけられたり、魚の尾鰭で張り飛ばされそうです。
「猛活」の字面から、美味そうな雰囲気を受け取れないあたりに、
日本語話者の限界を感じる今日このごろであります。

そして、あらためて写真を見直してみて、
看板のセンターが「放山羊肉爐」となっているのがびっくりです。
海鮮押しなさいよ。

我々も、日々を猛活に活きていきたいものです。

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2008年7月21日 (月)

うまい、まずい、わからない(3)

ひさしぶりの「わからない味」。

ですが今日は、正確にはわからない味、ではありません。
普通にうまいもののご紹介。まあご覧ください。

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(クリックすると拡大します)

イカをミンチにして丸めて揚げたものです。
花枝丸などと呼ばれてるものですね。
台湾では、こうやって串に刺して、屋台でも売ってます。
味付けが胡椒の効いた塩味、というのがポイントで、
肉よりもアッサリして何本でもいけそうで、
ふわふわのミンチを使っているから食感はやわらか、
かつ胡椒のパンチで満足感は負けていない、という、
非常にグッと来る食品に仕上がっています。
しかも一串10~20元程度とリーズナブル。食べ歩きに最適です。
私が中高生なら間違いなく毎日イートしてます。
このうまさ、思わずルー語じみたカタカナを多用してしまうのも、
まあ仕方がないというものです。

ではなにが「わからない」のか、と言いますと、
私が寡聞にして聞かないだけなのかも知れませんが、
これと同じものが、なんで日本の港町のスナックスタンドなどで定番になっていないのか、
というのがわからないのです。うまいのに。

「イカ団子」そのものは時々見かけますし、
もちろんあれはあれでとてもうまいのですが、
今日紹介した塩胡椒で思い切り味付けしたものだって、
少しくらいあっても良さそうなものです。
日本の港町では、なかなか出会わない気がします。

もし私の感覚が正しいのならば、日本の港から味付けを阻んでいるのは、
「新鮮さのイメージ」なのではないでしょうか。

台湾でももちろん同じなのですが、
漁港などで売られている魚介類には新鮮なイメージが伴います。
この新鮮さが、日本においては「味は塩味程度で」
ということと不可分に結びついているように思います。

これまでの魚の食べ方の違いに影響されているのでしょうか、
味をしっかりつける、ということに対しては、
良くて「保存食」、もっと悪くすると「味をごまかすため」などといった、
新鮮さを否定する悪いイメージすら抱いてしまう気がします。
こうしたイメージが、我々が魚に自由に味付けするという選択から、
自由を奪っているように思われるのです。

これに対して、肉料理は日本では遙かに新しいものですし、
和食と言うよりは漠然と外国のもの、という印象も強いためか、
魚のように、色々しっかりした味付けをしただけで、
鮮度が怪しいんじゃないか、などと疑われることもありません。
思うさま、色々な味付けを試すことができます。

そう、ここにおいて、
魚・肉における「味付け格差」が生まれているわけです。
なんと、こんなところにまで格差社会が広がっていたとは。
…まあ、この格差に関しては無理して是正する必要もないでしょうが。

そんなこんなで、誰でもできそうなもんなんですが、
イカ団子が塩胡椒でしっかり味付けされたというだけで、
台湾の漁港に、新鮮な気持ちになる男が一人置かれることになったわけです。
とは言え、しょせんは海なし県出身者の発言ですから、
どなたかに「そんなの毎日食べてたよ」と言われるかも知れませんが。

いや、別に港町のお土産とかでなくてもいいんです。
屋台でやったらウケるんじゃないかと思うんですよ。

たとえばイカに限らず、色々な魚のミンチでやるとか。
材料の鮮度を維持するのが一番難しいとは思うのですが、
調理後なら、その場で火も通してますから食中毒の心配も少ないでしょう。

また、季節毎に魚の供給量は一定していないので、
味が季節ごとに変わってしまう、というのも問題でしょうが、
むしろ、その四季折々の味の変化を売りにしてしまえばいいんです。
「旬」のイメージを全面に打ち出してやることで、
むしろ「季節の新鮮な魚を使っている」という印象を買う側に与えることもできます。
魚の供給ラインさえクリアすれば、作り方自体はシンプルですから、
人件費も安くあげられるのではないでしょうか。

味は塩胡椒を基本にするとしても、
日本大得意のカレー風味、ソース風味などをバリエーションで増やしていけます。
キムチ風味、タルタルソースがけなんかも候補でしょう。

うん、なんか書いていて、普通に食べたくなってきました。
意外にちゃんとしたビジネスチャンスを、何気なく紹介してしまったような。
うまくやれれば儲かりますよ、これ。

とりあえずこの記事が元で大もうけしたら、
私はいつ行ってもタダで食べさせて貰える、ということでお願いします。

あと「そんなの日本でもあるよ」と言う方はお教えください。
行って食べてみたいです。

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2008年7月20日 (日)

2008/5/18~5/24はこんなこと書いてました

またお会いしましたね。
いや、一記事ずつ別日に読んで頂いても構いませんが。
同じ日に読んだていでお願いします。

毎週のふりかえりを始めて、
一週間の記事をまとめて読むようになってから、
この週の興味はこんなんだったのか、と自分でも新鮮で、
自分を客観的に見られるようになった気がします。
まあ、客観的に見られるようになったのは二ヶ月前の自分なので、
結局のところ、今の自分を客観的には見ていないわけですが。
そしてこの週はもちろん、バーベキューの週です。

台湾に来て100日あまりが過ぎましたが、
今日に至るまで、あれを超えるビジュアルショックは、
いまだ体験しておりません。
まだご覧になっていない方はぜひ。拝みたくなります。
いずれはこの写真が仙台四郎のように、
各地の引っ越し店で飾られるようになることを希望します。

やはり、何度見ても面白い「バーベキュー・駐車禁止」。
どっちがより怒られるのか、というのも気になるところです。

確かに、理念としてのバーベキュー場確保というのは重要ですが、
こうしたバーベキュー保護が、
真に自然なバーベキューの発達を妨げているのではないか、
と言う説も…寡聞にして聞きません。

期せずして、約二ヶ月後の7/18にテキーラをショットグラスで飲まされ、
その場では良かったものの、帰ってから半日ぐったりした結果、
日曜日に二回更新となったわけです。

「歴史は繰り返す」と聞いてはいましたが、
思ったよりも反復速度が早かったようです。

あとで見ると、これはラピュタのロボット兵ですね。
ですね、と言われても困るでしょうが。
少なくとも私の中では、そんなイメージの写真です。
大して思い入れもない割に、
あの辺の宮崎アニメの影響を受けている自分に気付かされます。
日本テレビ系、夏の再放送のたまものでしょう。
幼少期の刷り込みとは、げに恐ろしきものです。
…そういえば「ポニョ」は台湾でもやるのでしょうか?

10元ライド。
個人的には非常に気になる一品なのですが、
近所のものはひとしきり撮り尽くし、
今後は遠出しないと量が集まらないため、
いまだに足踏み状態が続いています。
100体超えれば、分類や置かれている場所など含め、
考えがもう少し膨らんでいくと思いますので、
ライドファンの皆様も、もう少しだけお待ちください。

5/24(日)帰るバーベキュー、帰れない飲み会

そして、週の終わり、シメにバーベキュー。コッテリ系もいいところです。
今は夏休みですから、まさにバーベキューの季節。
しかし、みんな行楽地でやっているのでしょう。
それほどバーベキュー広場の使用率が上がっている様子もありません。
狡兎死して走狗烹らる。
バーベキュー最盛期に使われないバーベキュー場の姿は、どこか寂しげです。
…すいません、そんなに寂しげでもないです。

日本もそろそろ夏休み。海の日の振り替え休日で明日はお休みですから、
皆さんもこれをご覧になったのをきっかけに、
明日はみんなでバーベキュー、というのはいかがでしょう。
私はまず、バーベキューをやる仲間(十数名)を探すところから始めます。

なお今週は海の日にちなみまして、
明日以降の月~金を、海に関係した記事でお送りします。
若さや爽やかさなどが、あまり溢れていない海をお楽しみください。

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はたらく警察を紹介します

今日は、豪華にも一日二回更新です。まずは早朝に一つ。
え、土曜に更新しなかった分を載せてるだけだろ?
人間、大事なのは気の持ちようです。

ある日、私の住んでいる大学の前に、夜になると警察がいました。

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(クリックすると拡大します)

おや、何かの事故かな、と思っていると、

何もおこりません。

大学の前は、高速道路に繋がる大きな道路になっています。
特に警察が車を止めている側は、高速から降りた車が通りますから、
時にスピードを出しすぎる傾向があります。
それで、おそらく監視しているのでしょう。
わざわざ警官が二人、誘導棒を持って立つ念の入れようです。
その立ち居振る舞いが、あまりにもわかりやすく威圧的だったので、
ご苦労様です、と思いつつも、半笑いで通り過ぎました。
すいません、どうしてもコントっぽくて

まあ態度こそ、コントまがいに偉そうなものではありましたが、
こうした犯罪を未然に防ぐ行為というのは、
終わりもなく、成果も目に見えにくいだけに、
私などは、その忍耐力と努力に感心してしまいます。
まったくえらいことです。たとえコントっぽくても(もういい)。

検挙率も大事なのかも知れませんが、
捕まえればいいと言うものではありません。
数値で出にくい努力も、ちゃんと評価したいものです。

交通違反を抑止する際に、車から良く見える場所にいる、
というのは理に適っていて、効果があるように思います。
スピードを出しすぎないように見張るわけですから、
一台一台を捕まえるのは大した意味はなくて、
警察を見て「気をつけないと」と車の流れ全体が気付き、
スピードを抑えることの方が大事なわけです。

確かに、捕まえないと身に染みないだろう、
という性悪説的見方も一理あるとは思うのですが、
私は性悪説よりも、ある種もっと悪い考え方をしています。
人はおおむねみんなアホなので、たとえ捕まったところで、
忘れるものは忘れると思うのです。
ですから、こうやってわかりやすく不定期に警告して、
「あ、やめとこ」とその場その場で思わせるのが良いように思います。

台湾の、こうした警察のやり方には、
「まあ、そりゃほっといたらやるだろ」と考えて、
抑止というものが実にわかりやすい形で行われ、
人々もそれを必ずしも「人を犯罪者みたいに思いやがって」とはとらえずに、
「まあ、そりゃほっといたらやるからね」と考えるような、
「あっけらかんとした性悪説」とでも言うような発想が根底にあるような気がします。

これがたとえば、
多くの車が違反を犯しそうな場所近くの物陰に潜んでいて、
ちょっと違反したら、それっ、とばかりに飛び出してきて捕まえる。
そんな陰湿なやり方をしていたとすれば、
捕まる側は警察を憎むようになるばかりで、
要は警察の目さえ盗めればいいんだな、
とすら考えるようになるのではないでしょうか。

抑止目的なんですから、
はっきり目に見える場所にいて、やめとけよー、と目に見える態度で示す、
というのはわかりやすくて良いと思うのです。

まあ、警察が違反を未然に防ぐことを評価してもらえず、
違反者を一定数検挙しないと評価されない、
という状態の国がもしもあるのならば、
検挙数確保のための取り締まり、というおかしな状態になったとしても、
仕方がないのかも知れないですが。

…いや、そんな馬鹿げた国があるわけないですね。
そうだとすれば、明らかに制度の方がおかしいのですから、
制度を変える方向に動いたらいいだけのことですから。

今の状態の問題を見て、よりよくすることを考えるよりも、
とりあえず既存の制度を重視して、いかに優先するかを考えるなんて、
そんな頑迷で、しかも自分では何も考えられないような話が、
通る国があるわけないです。うん、絶対あるわけない。

警察の皆様、本当にご苦労様です。

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2008年7月18日 (金)

車に貴賤なし

この前、市民イベントのようなものを見てきました。

すごい数の人、そしてすごい数の原付。
歩行者用の道も、ほとんど残りません。
ですが、みんな気にしない。どんどん止めて、がんがん歩いていきます。

確かに、バリアフリーという観点から考えると、
あまり望ましい状態ではありませんし、
日本の方の中には、「だから日本以外の国は…」などと、
顔をしかめる方もいらっしゃるかも知れません。

ただ、たとえば日本の花火大会など行きますと、
原付の代わりに自転車がこの状態です。
個々の機体が取るスペースの違いで、よりひどく見えるだけの話で、
やっていることは似たようなものなわけです。

しかも台湾の人たちは、別に自分たちのすぐ近くに原付が置かれても、
たいていの場合あまり気にしません。
もちろん素晴らしい状態とは言えないでしょうが、
だからと言って原付の駐車自体を禁止して、
撤去してゼロから整理をはじめよう、というようには考えないようです。
とりあえず、駐車されている物は仕方ないとして、
その上でどう効率的に動くかを、みんな追求している様子。

まあ、そうやってみんな気にしないというのなら、
これはこれで一つのやり方か、とも思わなくもないわけです。
実際、終わった後の散らばり方は驚くほどで、
すごいスピードでみんないなくなります。
この傾向は、今回のような一般市民イベントでも、
友人同士が集まるイベント(例:バーベキュー)でも変わりません。
この辺の、イベント後にダラダラしない感じ、というのも、
個別に行動しやすい原付が普及する一因なのでしょうか。

とは言え、
行政指導する側は「まあいいや」とはいかないのでしょう。
当然、できれば駐輪場などに駐めてもらいたいようです。
こうしたイベント時は、警察も交通整理をするばかりで、
路上駐車も半ば黙認されたような状態ですが、
原付の海の中に、駐輪場への案内看板がむなしく突っ立っています。

この看板、なかなか独特な絵柄で印象に残ります。
どうやら、日本で言うところのフクちゃんやサザエさんのような、
一時代前の国民的漫画家の絵柄のようです。

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(クリックすると拡大します)

…タイヤだけ駐めればいいのかよ。

キャラクターのスネ夫みたいな微妙な表情も相まって、
どうしても少しいじわるに、こう聞きたくなります。
「駐輪場」の概念をあらためて考えさせられる一枚です。

自転車の絵を描けばいいじゃないか、とは思うのですが、
市民公園の駐車場ですから、自転車・原付・自動車の駐車場を兼ねるのでしょう。

「三つに共通する物は?」
「…タイヤだ!」
ということでこうなったのでしょうか。

この、妙に作る人の中で理屈が通っていて、
通っているからこそ、結果的に半笑いになるようなものができあがる、
という能力(?)に関して、
台湾の人たちは非常に高いポテンシャルを秘めている気がします。
…そんなもの評価されても嬉しくないでしょうが。

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2008年7月17日 (木)

がんばれアイドル

私も時々読ませて貰っている「デイリーポータルZ」の記事で、
ここ数日私が書いていた「そうだ、○○すればいいんだ」と言うタイトルが、
既に使われていたことに気付き、焦った書く文和です。
しかも、私が書くつい数日前の記事でした。
(参考:そうだ、肉を脂で煮ればいいんだ
芸能人が、テレビで着ていた服をたまたま持っていて、
うっかり翌日着てしまった人の気分です。ああ恥ずかしい。

さてこの前、桃園の友人に会ってきました。
駅前近くに20年ほど住んでいる方で、
桃園の町をゆるゆると歩きつつ、案内してもらいました。

町の変化を説明してもらいながらのそぞろ歩きは、
目の前に広がる、若者で溢れる桃園の町の上に、
少し前の桃園がかげろうのように重なっていくようで、
ふわふわとした、不思議に現実でないような、
なかなかに愉快なものでした。

ちょうどその時、CDやDVDが見たかったので、
駅前近くの…あれはなんと言えば良いんでしょう。
デパートにしては小さいし、
文房具店、CDショップ、電気店と言うには他の物を置きすぎているし…。
とりあえず何でも屋、ということで。
何でも屋に行きました。

すると、すごい人だかりです。
何だろう、と覗いてみますと、

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(クリックすると拡大します)

こんな感じです。
どうも、男性アイドルの新曲披露のようです。
ファン達と同じで目線で、好感が持てますね。

…ん。

そう言えば、客と立ち位置が変わってない。
お立ち台くらいは用意されていて、少し上からファンに手を振る、
みたいな距離感をイメージしていたのですが。

日本で店でのキャンペーンイベントに参加したことがないので、
実際のところ、どういうものかわからないわけですが。
こんなに客とアイドルの距離って近いもんなんでしょうか。
とりあえず店側の対応として、アイドルを迎えるにあたり、
ほぼ何の準備もしていない感じが素敵です。

彼はこの状態のまま、
CDショップのど真ん中(新曲コーナーと洋楽コーナーの間の通路)で、
新曲らしき曲を一くだり歌ったのち、
ファンの歓声に爽やかに答えつつ去っていきました。

かっこいい。
何より、あの状態で歌える度胸がかっこいい。
誰かは知りませんが。

そして、このアイドル氏は、
ファンを根こそぎ引き連れて去って行ってくれたので、
普段より空いた店内で快適に買い物ができました。
ありがとう、アイドル氏。
「文和の和文」は、このアイドルを応援します。
誰かは知りませんが。

そして、「アイドル氏」と書くとエリック・アイドルみたいですね。
まさか二日続けて、最後にモンティ・パイソンが絡むことになるとは。
…いや、まあ私が絡めたわけですが。

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2008年7月16日 (水)

そうだ、教室が飛んでくればいいんだ

ものすごくバタバタしている書く文和です。
まあ、その理由の8割9分は自分で無理に詰めすぎた予定のせいですが。

さて。

社会に出たら、もう勉強しなくていい、
というのは日本の人たちの共通認識。
ですが今の世の中、社会人が勉強しないなんて古い。
常に自分を向上させ、仕事の合間に己を高めてこそ、
会社や所属先に依存しない、
自信を持って常に自立できる大人になれるのです。

…などと、人を煽るものが、
どうも日本にいますと、周囲で増えている気がします。

確かに自分を向上させていく、などということは、
大事には違いないのですが、
別にそんな肩肘張って、鼻息荒くして、
がむしゃらに突き進むことではない気がします。

社会に出てからの勉強は楽しい。
もはやこれは、日本の人の常識でしょう。
頭使うことって、こんなに楽しかったのか。
学校で習うことが、こんなに面白かったなんて。
まったく、社会に出てから勉強しないなんて、
全くもって、人生の喜びを逃しています。本当にもったいない。

…などと、とても美味しい果実のように人を誘うものも、
どうも日本にいますと、周囲で増えているような気もします。

確かに社会に出てから自分で勉強する、などということは、
楽しいことには違いないのですが、
別に社会に出てから、優雅にゆったりと、
大人のゼイタクとしてやることだけが勉強でもない気もします。

役に立つからやらないとまずいとか、
勉強って、そんなに苦しいものでしょうか。

楽しくて仕方ないとか、人生を彩りますとか、
勉強って、そんなに素晴らしいものでしょうか。

勉強とはもっと、ご飯のような、
たとえうまく炊けていなくても、毎日食べたいもの。
大して味も強くないけれど、何にでも合うもの。
噛めば噛んだで味が出てきて、また新鮮に感じるもの。
そんなに目を引かないけれど、どこにあっても困らないもの。

本当に当たり前のように身近にいて、
その辺にあるからつい手に取ってしまう。
その程度のものでいいのではないでしょうか。

義務教育だって楽しくなるはずですし、
もちろん社会人になってからだって、
どこででも、少しずつでもたくさんでも、
好きなように、好きなときに、好きなだけできる。
いつやっても、そこそこは楽しいので、つい毎日やってしまう。

でも、ご飯だけ6合食べたってつまらない。
ほどほどにご飯も食べて、おかずも、スープもデザートも欲しい。
ときには間食だってしたい。
ご飯の位置はその程度でも、なくせないのがすごいのであって…だんだん話がずれてきました。

まあとにかく、どんな立場のどんな人だろうが、
ちょっと「勉強したいな」と思ったら、すぐにいくらでも始められて、
もちろん義務教育だって、同じように楽しく学べる。
それがいいに決まってます。
義務教育か社会人教育か、
などという意味のわからない二択に乗っかることはないでしょう。
どっちもそこそこ楽しい、で何が悪い。

台湾が、そのあたりのことをできているか。
学制の専門家ではない私が知るはずもありません。

ただ、
DIY精神にあふれ、かつ周りをあまり気にしない
という台湾の人たちの感覚は、
ある日突然新しい勉強をはじめるのには、非常に向いているようです。

新学期を期にはじめる!とか、春にタイミングを逃した人、秋から!とか、
別に周りに引きずられなくたって、
始めたいときに始めればいいもんなんですが、
どうも日本にいると、それができにくい。
機会を逃してしまうと、なかなかうまくいきません。

台湾なら、ある日突然はじめても、別に周りも驚きませんし、気にしません。
ついでに自分も気にしません。それができるのは強みでしょう。

まあ台湾の人たちも、
要するに自分一人で勝手にやることが多いので、
自分が飽きたらすぐ止めるわけですが。
それでも、スタートが楽なら、再開も楽になりますので、
長期的にはやっている期間の方が長くなるかも知れません。

まあ色々言ってきましたが、要するに今日私が言いたいのは、
この垂れ幕を見かけた、ということなのです。

Img_40711s

(クリックすると拡大します)

空中大学。
宮崎駿の「ラピュタ」的大学が空中を漂っていて、
「よし、何か勉強始めるか」と思った人の隣に、
いきなり大学が降ってくるイメージ。

いや、別にそんなイメージではないのでしょうが。

課程内容の充実とか、取れる資格の有無とか、
そういうものは一切表示せずに、
「入試なし」だけをウリにするところも素敵です。

『ぶらり途中下車』の阿藤快よろしく、
「おばちゃん、開いてる?」とのれんをくぐりつつ、
「いい大人が昼間っから授業なんか受けてー」
と冷やかされながら、ちょっと一コマ。
終わったら、「あんがとね、うまかったよ」
と一言残し、サッと帰る。
そんな小粋な授業スタイルも、あって良いのではないでしょうか。

いや、別に空中大学はそんなイメージではないのでしょうが。

もはや台湾紹介でも何でもないですが、それも当サイトです(便利なまとめ)。

なお、本当は「空中大学」と聞いた瞬間、
ケストナーの『飛ぶ教室』と『空飛ぶモンティ・パイソン』が
同時に頭に浮かんだ、というのは秘密です。

2008/7/16 21:30追記

ちょっと納得のいかない箇所があったので書き直しました。
主としてご飯はもっとすごかった、という話ですが。
他のところ直せよ、とか言わないように。

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2008年7月15日 (火)

そうだ、黄色に塗ればいいんだ

昨日に引き続き、すばらしきDIY精神の世界を。
この前、少し郊外を歩いておりましたら、消火栓を見かけました。

いや、消火栓なんかどこでも見かけるわけですが。
と言うより、どこでも見かけないと非常時に困るわけですが。

台湾の防火用設備は、
日本と同じように赤色を用いていることが多いです。
わかりやすく、いざというときも安心です。

ですが、どういう訳かこの消火栓、黄色く塗られていました。
不思議なこともあるものです。
ご覧ください。

Img_13931s



(クリックすると拡大します)

溢れるDIY精神と、大まかに黄色ければいいだろ、
というくらいの作業の適当さ。
見る者から、なぜ黄色くしたかったのか、という疑問を吹き飛ばし、
それほどまでに黄色くしたかったなら仕方ないか、
と思わせるくらいに雑です。

そして、見事なまでに中途半端なところでのあきらめ。
ならやんなよ、とか無粋なことを言ってはいけません。
感情の種類はどうあれ、シンプルに何かしら心が動く、という意味において、
人を感動させずにはおかないものがあります。

いつかまた、私がこの道を歩いた時、
彼が真っ黄色になっていることを期待します。

そして、勝手に黄色に塗っていいのか。

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