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2008年5月13日 (火)

血の記憶、レバーの記憶

私は今、大学の中に住んでいます。
そんなわけで、いつもは大学食堂で夕飯を済ませることも多いです。
ですが言葉の勉強も兼ねて、
週に数回は大学の外に出て食べるようにしています。

今日は鴨の血とニラの炒め物を食べました。
20080411_008s



(クリックで拡大します)

血を食べる習慣というのは日本にないので、
食べる前は正直に言って、少し気持ち悪く感じました。
それに、日本ではあまりレバーが好きでなかったので、
似たような見た目のこれも同じ味だろうな、
くらいに思っていました。

しかし実際食べると、これがうまい。
日本のレバーのようなざらつく感じがなく、非常になめらか。
ゼラチンのような感じで、しかも味に癖がない。
今回は鴨の血ですが、豚の血の方がよく食べられるようです。
いずれにしても似たような味で、肉よりも食べやすいくらいです。
血と言っても固まったものですので、
食べて口が真っ赤になったりはしませんのでご安心を。

ただ、今日は驚かされたのは血という食材ではなく、味付けでした。
こういう食堂ではたいてい、いわゆる中華味だったので、
一口目を食べてうっかり驚いてしまいました。

それにしても、気づかない私もうかつでした。
写真をもう一度見ていただければわかると思います。
レバニラ炒めにそっくりです。
そう、味もレバニラ炒めそのままに、ソース味だったのです。

その瞬間、にぎわう台湾の町の中で、
この一皿が、そして私の口の中だけが、
いきなり北関東の定食系中華屋になったのです。
レバニラ定食650円。味付けが濃くて飯が多い、
昼時はトラックやタクシーが集まるあの定食屋。
たまに店主が思いつきで
豚カツラーメンとか作ってみるあの定食屋。
そんな光景が脳内に浮かんで消えました。

いきなり口の中で座標を飛ばされたような、
何とも不思議な体験でした。
いや、ソース味食べただけなんですが。

五感がいかに、自分の体験を強烈に呼び起こすものか、
あらためて実感させられました。
ええ、ソース味食べただけなんですが。

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