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2008年7月 1日 (火)

自分で動かすから、自動車

同じテーマで一週間書き続けると、お腹いっぱいだし重くなるので良くない、
などと言ったそばから特集です。
思いついたらやる。それが文和の和文です。
そして断言さえしてしまえば、何か含蓄深いことを言っているように見える。
これが日本語の便利なところです。

自動車とは、何なのでしょう。こんな疑問から始めましょう。
とりあえず三択にしましょうか。

①(線路に頼らないで)自分で動くから自動車
② 自動的に動くから自動車
③ 自分で動かすから自動車

明らかに、正解っぽい説明文の入った選択肢がありますね。
まあその通りで、答えは①なわけです。
元の意味としては、先に登場した汽車に対して、
レールを必要としない車、ということで自動車、というわけです。
まあ、こんな「まんがはじめて物語」みたいな話は、
別に当サイトで書かなくてもいいわけですが。

とは言え、今回言いたいのは、選択肢②や③というのも、
あながち間違いでもなくなりつつあるのでは、ということです。

たとえば②自動的に動くから自動車、というのは、
日本の車が将来的に目指そうとしている
「夢の車」的意味としては、正解なんではないでしょうか。
最近の技術革新は、自動制御やらGPSで方向指示やらをどんどん付け足して、
最終的に、人が運転する必要を無くそうとしているように思うわけです。
非常にバカっぽく言えば、ロボットカーですね。
こうやって、いつか機械が人に寄ってくるのを、ついつい私も期待してしまうのは、
アトムの国の人だからでしょうか。

これに対しまして、台湾の人たちはどうも、
自動車とは③自分で動かすから自動車 だと考えているのでは、と思うことがあります。

総じて、台湾の車は車内空間も狭いですし、
原付やバイクの運転の影響でしょうか、同乗者が揺さぶられるような、
荒い運転の人が多いです。

また、それほどたくさん見比べたわけではないですが、
車のCMも、近年見られる日本の車のCMの場合、
そのほとんどは家族向けで、車内を楽しく過ごす、
といったコンセプトのもののように思います。

これに対し、台湾の車のCMは、主に運転者の楽しさや、
安全性・高級感を強調するCMが多いように思われます。
視線が運転者寄りになっているようなのです。

まあ実際のところ、車というのは本来、ただの移動手段なわけです。
運転という行為を楽しむ、というのならともかく、移動空間そのものを楽しくする、
というのは本来「お門違い」の行動に過ぎないわけです。

日本の車のCMも、こんなに視点が同乗者寄りになったのは、
ワンボックスカーが主流になっていった、ほんの10~20年くらいのように思います。
日本のように、同乗者に寄った車の見方が珍しいのかも知れません。

まあ、私などは自動車についてはずぶの素人ですから、
あまり深入りしたことを言うのは止めましょう。

とにかく、私の印象としましては、台湾における自動車は、
移動手段としての意識が強いように感じるわけです。

その上に、この前言ったような「外からどう見られようと、別にどうでもいい
という意識が重なりますと、「車は動きさえすればいい」
という発想になるのでは、と思うわけです。

で、その結果、こういう車の存在が可能になるように思われます。

Img_43851s

(クリックすると拡大します)

なんなのでしょう、この迫力。
特に驚くべきは、向かいに止まっている車との対比。
同じ時代を生きているとは思えないたたずまいです。
バンパーだけ意識的に青く塗っているところが、
何か、妙にとてつもないような凄みを感じさせます。

誤解してもらいたくないのですが、
別に、バカにしているわけではないのです。
日本に、このクラスの車を運転できる人物がどのくらいいるのか、と考えた時に、
運転者の度量のでかさ、気にしなさと、周囲の人たちの気にしなさに対して、
感動に近い驚きを持たざるを得ないのです。

そんな車たちを、ここ数日で、数台見かけました。
この感動のようなそうでもないような、妙な感情を、ぜひ皆様にもお裾分けしたい。
多少なりとお時間のあります方は、どうぞおつきあいください。

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