« へこたれ道中(花蓮→羅東、2008年8月26日) | トップページ | 喋って帰宅(台北市→新竹、2008年8月28日) »

2008年8月28日 (木)

あっさり山越え(宜蘭→台北、2008年8月27日)

2008年8月27日(水)。
少し良いホテルだったので、朝はビュッフェ付きだという。
八時頃行ってみると、既に誰もいない。
食べ物は置いてあるが、茶碗はあるのに皿がない。
仕方がないので、コーヒーカップのソーサーを使う。
端の方のテーブルでは、今後のホテル経営についてミーティングが行われている。
中国語と日本語が混じった相談会で、
明らかに日本の人らしき人物が一人混じっている。
何となく日本の人間と気付かれたくないので、無言で朝食を済ませる。
どうもサービス観の違いなどで色々齟齬が起きているようだ。
お互いに、自分のことを当たり前だと思わない方がいいのだが…。
まあ今後もがんばってください、などと思いつつ朝食終了。

更新を済ませ、国立伝統芸術中心へ向かう。
毎日色々な芸能が行われている場所らしい。
正直に言おう。大して期待していなかった。
だが、これがなかなか良かったのだ。

まず、行った時にたまたま野外公演が行われていた。
毎朝11時頃に行われるものらしいが、何だか色々と舞い踊っている。
芸術的評価などについては私は知らないが、
とりあえずにぎにぎしくて良い。

展示は展示で、色んなジャンルの色んなものを、色んな形で置いてある。
もの凄く適当な説明だが、まあそんなものだ。
個人的には、人形劇(布袋戯)の人気の根強さには驚いた。
グッズ展開が、日本の女性向けアニメを思わせる。

そして、実演や台湾得意のDIY(体験コーナーのようなもの)、
さらに販売コーナーを兼ねたような場所がある。
古い町並みを模しているようで、なかなか良くできている。
さすが国立といった風情だ。
単なる土産物屋かと思いきや、
色々な場所で実演やら口上やらしているのが意外に面白く、
けっこう長居することになった。

そして、国立の廟まである。
「台湾唯一の国立の廟です」と解説文でもアピールしている。
国立の廟、というものがすごいのかすごくないのか良くわからないが、面白い。
内装、配置はもちろん普通の廟と同じだが、
解説が丁寧で、参拝順路やら手順やらの説明がしっかりしている。
有名な廟や寺に行ってもどう参拝すればいいかわからない、
という日本の方も、ここに行ってみると良いかも知れない。
まあ、日本語解説はないのだけれども。

おみくじのようなものがここにもあったので、
引いていくか、と何気なく取ろうとしたら係員に止められる。
「ちゃんとお線香をあげましたか。それからです」
これで、線香で金を取るなら許せないが、
多くの廟と同じく、ここの線香も参拝用は無料だ。
仕方がないので、手順通りに回った後で、くじを引いた。

こういうとき私などは、
「何だようるせーな、形より心だろうが」と思ってしまうが、
心は形に出してこそ十全、というのが儒教的アピールだ。
何かしらの形で示してこそ、誠意は意味になるのだ。
形にならないものこそ美しい、などという価値観は、
相当に特殊なものなのだな、と実感する。
さっきの私の場合、形もなければ心もなかったわけだが。
せめて形にすれば、確かに多少は心も伴うものかも知れない。

そんなこんなで、意外に時間を食ってしまった。
さらに、道すがらに宜蘭の有名な温泉街があり、
何だか非常にゆっくりしていきたい。
後ろ髪を首が曲がるほどに引かれつつも進む。

今日は山越えをして、一気に台北に出る予定である。
この山がどれくらいの難所か、今のところ不明だ。
不安を織り交ぜつつ、山越えを開始。
すると、確かにわりと深い山ではあるのだが、
山の中をうねうねと登っていく雰囲気や、
時々眼下の町がパッと開ける様子などが、
何となく日本で経験する山道の雰囲気に似ている。
妙に落ち着いてしまい、のんびりした気分すら出る。
しかも、昨日と違って車通りはそれほど多くなく、
排ガスも吸わずに済むので快適だ。

そんなことをみんな知っているからか、
バイカーや自転車でのツーリング客もけっこう通っていく。
特にバイカーは、リュックにカメラ、眼鏡と、
何だか自分を彷彿とさせるような人がやたら居る。
ただ、彼らはほとんど日焼けしていないので、
おそらく台北周辺を回る程度なのだろう。
環島と言われて、本当に一周しようと思うほどバカではない。
くそー白い肌しやがって、などと、何だか同族嫌悪の気分に襲われつつ、
ほどよく彼らとは距離を置いて進む。

途中の山道で、なぜか茶葉蛋を売っていた。
茶葉を濃く煮出した汁にじっくり煮込んだ卵で、
多くのご飯物、麺類に5~10元で乗せて貰えるし、
コンビニでもその場で煮て売っているほど台湾では良く見られる。
黄身が半熟ならもっと日本の人好みだろうとは思うが、
白身の味がいい塩加減なので、時々食べたくなる。
喉も渇いた山中でそんなもんいるか、と思ったが、
昼をまともに食べていないので、
栄養補給のつもりで立ち寄って一個食べる。
ところが、これがやたらうまい。
茶葉に唐辛子が混ぜ込んであって、ほどよくスパイシーなのだ。
名物なのかは知らないが、何個も買っていく人もいるほどだ。
意外な当たりに気を良くして先を進む。

そんなこんなしている内に、バイクが増えてきた。
車が増えてきた。道が広くなってきた。
と思ったら台北に着いていた。
なんだ、あっさりしたもんだったな、とは思ったが、
最初がこの山越えだったら挫折していたと思う。
この数日の厳しい山越えのおかげである。
と、妙な感謝をしつつ台北市に入る。

入ってみて、バイクの多さに改めて驚く。
これは尋常でない。明らかに他地域の比ではない。
そしてバスがものすごく多い。
路線バスだけではなく、台湾中からやってくる高速バスもある。
路線バスは停留所があるので、あの巨体で右車線に寄ってくる。
歩道とバスに挟まれて磨り潰されそうな圧迫感だ。
新竹に住んでいなかったら、とてもバイクなど運転する気になるものではない。
一周してきたおかげで、どうにかこうにか流れに乗り、
台北にもむるむると入り込んでいける。
MRT(地下鉄のようなもの)で進んでいたときは、
今ひとつ町並みを把握できていなかったが、
バイクで移動するとようやくはっきりして面白い。
そして時々、事故現場に遭遇して身が引き締まる。

せっかくなので、前に泊まったことのある宿に行ったが満室。
情報を見て、別のホテルへ行ってみることに。
けっこう豪華そうな割に、学生向けのえらく安い部屋がある。
こりゃお得だな、と思ったら三人部屋だった。
更新用のパソコンを盗まれる不安を感じつつも外出。

前に台北に居たときの友人に会う。
九月までやることがなくて退屈だ、とのことなので、
話の流れで新竹に連れて行くことになった。
まあ、後ろに同乗者がいれば嫌でも安全運転になる。
明日の(とりあえずの)最終日は、
ゆっくり新竹まで南下することにしたい。
…どうせ、また何かしらあるとは思うが。

にほんブログ村 海外生活ブログ 台湾情報へ
↑ちゃんとした台湾情報はこちらへ。
なんと、一日一回押すだけで私が喜ぶという仕組み。一日一善。

|

« へこたれ道中(花蓮→羅東、2008年8月26日) | トップページ | 喋って帰宅(台北市→新竹、2008年8月28日) »

台湾一周記」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: あっさり山越え(宜蘭→台北、2008年8月27日):

« へこたれ道中(花蓮→羅東、2008年8月26日) | トップページ | 喋って帰宅(台北市→新竹、2008年8月28日) »