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2008年11月 1日 (土)

びっくり牛肉麺をご紹介します【うまい、まずい、わからない(5)】

何だか、グルメ番組のサブタイトルみたいですが。
個人的にびっくりした牛肉麺をご紹介します。

まあ急に言われても、そもそも牛肉麺って何だよ、
という日本の方も多いことと思います。
牛肉麺は、今の台湾ではどこの街でも見かけるポピュラーな麺類で、
どうも、牛肉を食べる習慣が大陸から入ってくる中で、
戦後になって定着したもののようです。

今の日本で言う、ラーメンの位置づけにわりと良く似ていて、
同じ「牛肉麺」という名前を名乗っていても、
店ごとにかなり個性を出して、それぞれに競っています。
麺の種類、味の濃さや隠し味の香辛料等の違いはもちろん、
スープの色から牛肉の部位まで、かなりのバリエーションがあり、
一店食べたくらいで「台湾の牛肉麺? ああ、食べたことあるよ」
なんて浅はかなことを言うと、怒り出す人もいそうな位、
ファンも多い、台湾B級麺類の雄と言える存在でしょう。

何を大げさな、とお思いの方は、
池袋駅近くの「富士そば」でおかめそばを一杯食べただけので、
「日本の蕎麦? うん、食べたことある。だいたいわかったよ」と言ったり、
海の家でバイトが適当に作ったラーメンを食べて、
「なんだ、日本のラーメンってあんまり美味しくないねえ」
と言っている人を見たらどう思うか、と考えてみてもらえれば、
台湾の人の牛肉麺へのこだわりを、
少しは共感していただけるのではないかと思います。

と言うことで、あるいは、以下の文章については、
「牛肉麺」を「ラーメン」あるいは「そば」「うどん」等に、
頭の中で自由に読み替えて頂きますと、
話がより共感していただけるかも知れません。

ある日。家からそれほど遠くない、一軒の牛肉麺の店に入りました。

私もわりと牛肉麺は好きな方なので、
しばらく前から気になっていたのですが、何となく入る機会を失していました。
理由はシンプル。あまり客がいなかったからです。

ただ、外装からしてけっこう気を遣っている様子で、
パッと見はもっと客が入っていても良さそうなので、
少々いぶかしく思っていたのです。

入ってみますと、店内には50~60年代のアメリカンポップスがかかり、
明るめで、机や椅子も綺麗にしてあり、内装の雰囲気も良いです。
その割に、やはり客が意外と少ない。
何でだろうなー、と思いつつ、牛肉湯麺を一つ注文しました。

牛肉湯麺とは、要するに牛肉麺の肉抜きです。
湯がスープのことですから、「牛肉汁そば」といったところ。
「牛肉麺」と言えば牛肉が乗っているのが基本のようで、
「ラーメン」と言うとチャーシュー麺が来るようなものです。
日本の感覚で言うと、
麺とスープが「メイン」でチャーシューは「トッピング」のように考えがちですが、
やはり牛肉麺の場合、名前に「牛肉」が冠してあるだけあって、
牛肉も麺・スープと同じく主役の一人なのでしょう。

個人的には、ラーメンに肉はそれほど期待していないので、
肉がない以外、ほとんどの内容は同じで、
かつ値段が安い(20~30元程度)牛肉湯麺はお気に入りです。
台湾の人からすると、牛肉麺の評価基準に肉も入るでしょうから、
牛肉麺評論家(居るのかどうか知りませんが)からすれば、
牛肉湯麺だけで店を食べ歩いた気になんかなるなよ、という話なのかも知れませんが。

さて、どうでも良いご託を並べる内に、牛肉湯麺が来ました。
色は良く見かける茶色ですが、心持ち澄んでいるようで、
下ごしらえがしっかりしている様子が見て取れます。
ついでに言えば、器も箸も、レンゲも凝っています。
余程の有名店でもなければこの辺のことを全く気にしない台湾にあって、
この小店で、このこだわり。これはかなり期待できそうです。

Img_49821s


(クリックすると拡大します)

一口スープを飲んで、驚愕しました。
口いっぱいに広がる味。

そう、それはシナモン。

牛肉の臭い消しなのか、個性を出すためなのかわかりません。
わかりませんが、スープの中で、かなりシナモンが主張しています。

いや、実のところ、こうした料理でのシナモンは、全く初体験ではありません。
牛肉麺では、店にもよりますが使うところは使っており、
八角などと組み合わせて、店毎の隠し味にしています。
バランスさえ良ければ、私はそんなに気にしませんし、
むしろ、日本の人間にしてはわりと好きな方だと思います。

ですが、今回の牛肉麺は、八角がほとんど使われていないようで、
モロにシナモンだけが、鼻を突き抜けていきました。
日本の感覚では、小じゃれた喫茶店あたりで出てきそうな感じ、
もしくは八つ橋を食べたときに現れるニッキな雰囲気が、
いかにもラーメン然とした見た目の奥から現れます。

何と言いますか、学校でも有名なお洒落な同級生が、
昭和40年代に建てられたと思われる「幸福荘」というアパートから出てきて、
「え、お前ん家ここだったの!?」というような気まずさ。
いや、「幸福荘」に住むことは全く良いことだと思いますが。
戸惑いで、フォローが変な方向へ行っています。

何というか、その、

うん、

個性的(便利な言葉)。

台湾の味付けに慣れたと思いこんでいる私の頭を、
「わかった気になってんじゃねえぞ」とどやしつけるような、
久しぶりに現れた「わからない」味。
とりあえず美味いとか不味いは関係なく、面白いからアリです。

ただ、シナモン以外の部分に関して、
全体のレベルはかなり高いように思いました。
スープも麺も、良いバランスで、かつ丁寧に、良くできていると思います。
後はこのシナモンの主張が果たす役割を、
台無しになったととらえるか、味の冒険ととらえるか。
とりあえず、シナモン好きの方は、ぜひ。

と言いつつ、話の流れがアレなので、店の名前は紹介しませんが。
いちおう清大夜市のはずれ、とだけ言っておきます。

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